「キッズ用トビハゼのかいかた」について
子供さんの保護者様や大人の方へお知らせとお願い
「キッズ用」をご覧の大人の方へ。
このコーナーは、初心者の子供が自分で水槽のメンテナンスをする前提に書いています。
曖昧さは説明を分かり難くするだけなので、断定的かつ選択肢を少なく書いています。大人の読み手はそこをご理解の上でお読み下さい。


このコーナーでは、植木鉢を使った飼育を勧めていますが、お読みになった大人の中には、当サイトがそれを「一番普通」で「最も適した」方法だと言っている、と誤解する方もいるかもしれませんが、そうではありません。

子供のために、植木鉢に砂を入れて陸地とする飼育を選んだ理由は、それが最善であるからではありません。
・材料が簡単に手に入り誰にでも作れる
・掃除や水換えのメンテナンスが楽
・ある程度水量があるので水質・温度が安定する
これらが理由で子供が管理しやすく、トビハゼにも安全だからです。

次に、子供メイン管理のトビハゼ水槽で、他の選択肢を外した理由を書きます。

泥水槽を避けた理由:
「ヒーターが使えない、泥が腐る」
冬になればヒーターが必要です。
水量が極端に少ないと温度管理は難しくなり、ヒーターが水から出れば事故にもつながります。
中には「関東にもトビハゼはいるのでヒーターは不要では?」とお考えの向きもあるかもしれませんが、本州に生息する日本のトビハゼは本来泥の中に「深い」巣を作って「休眠」して冬をやり過ごします。
ならば泥をたくさん入れた水槽ならヒーター無しにして冬のあいだ休眠させられるのかというと、水槽では河口のような潮の干満がなく、泥中生物もいないので、泥の長期の管理が難しく(腐る、汚濁する、洗えない)、家庭で休眠させるのは難しいと想像できます。管理は子供がメインともなれば泥の使用は慎重にならざるを得ません。

大水量の大型水槽を避けた理由:
海外によくある飼い方に、90cm以上の水槽で水深も普通に深くして大水量にし、岩や大型流木や枝流木を多数ダイナミックに組み合わせて陸地とするものがあります(マングローブ林の水面を想像すると分かりやすいかと思います)。
水質も安定していて遊泳魚との混泳の可能性も広がる大変面白い水槽ですが、大型だけに設置場所から動かせないため、設置場所によっては清掃や水換え時に脚立に乗って身を乗り出しての作業になり、時間もかかるため、初心者の子供このような水槽を維持させるのは難しいでしょう。また金額も相応に高くなります。

超浅瀬タイプを避けた理由:
浅すぎると蒸発が早く汽水の濃度やアンモニア濃度がすぐにあがります。普通のヒーターは使えず、ぎりぎりの水深ではヒーターの露出で火事の恐れもあり、夏場なら蒸発による干上がりや濃度上昇の恐れで数日の旅行も難しくなります。

植木鉢以外の選択肢を出さなかった理由(他の陸地の欠点):
・購入直後の流木は浮くため、沈水させてセットできるまでに数週間かかる
・大型の石、岩などは都会の子供にとって入手しにくい
・人工物の陸地で、他に誰にでも手に入る安価なものが見あたらなかった
(浮かない、動かない、上面にある程度の平面があるもの)

他の容器でなく植木鉢にした理由(閉鎖容器と比較):
・底に穴があり水がある程度通り抜けるため内部汚染が遅い
・容器内に入った水の汚れや塩分濃度が上がりにくい

水作とロカボーイを例に出した理由
・生物濾過が目的ではなく緩やかな循環用途だから。
・たいていのホームセンターや熱帯魚店に売っていて安い
・水流がそれほど発生しないから
・それなりにゴミをとるから
・魚が上に乗って面白いから

植木鉢は決して一番普通の飼い方ではありません

間違っても、他所のサイトや相談コーナーなどで
普通は植木鉢に砂を入れて陸地にするらしいのですが
なんていう質問をしないで下さい。
植木鉢はこのサイトで勧めているだけで、普通でも常識でもなく、たくさんある選択肢の中の1つでしかありません。
どうぞ誤解のなきよう、お願い申し上げます。
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