初めてのトビハゼの飼いかた
小学校5~6年生からわかる飼育説明

はじめに読んでください

ここはインディアンマッドスキッパー、アフリカンマッドスキッパー、トビハゼ、 ミナミトビハゼなど、
熱帯魚店でよく見かける種類のトビハゼのかんたんな飼いかたの説明です。
むずかしい、飼えない種類のマッドスキッパーもいるので注意して下さい。
(ムツゴロウの仲間、トカゲハゼの仲間、タビラクチの仲間がむずかしい/飼えない種類です)

陸地に植木ばちや石を使うのは、かんたんな飼いかたの1つです。
だれにでも材料が手に入り、魚を世話しやすい方法なので、今からみなさんにしょうかいしていきます。
他にもたくさん良い飼いかたがありますが、飼育に自信がついてからにしましょう。

おとなの人は、こちらをクリックして先に読んで下さい

魚を買うより前に、水そうの準備をしよう

魚を買ってから水そうの準備をするのは悪いやりかたです。 買って来た魚をふくろに入れたまま水そうの準備をしていたのでは、時間がかかって魚がよわってしまいます。熱帯魚ショップで「魚を買うよやく」をして、魚を「とりおき」してもらえば安心です。

どんな大きさの水そうに、何匹入れる?

・2匹以上を水そうにいれる時は同じ大きさの魚にする
自然の中では逃げ場所のない狭いところに一緒に暮らしたりしないので、水そうの中だとケンカやケガをする事があります。飼う人が注意して、数を少なく、大きさをそろえましょう。魚の大きさがあまり違うと、小さい魚がいじめられて死んでしまいます。
30cm水そうなら10cmの魚だと1匹、5cmくらいの小さい魚でも2匹でいっぱいです。

魚の大きさ(大人になった時のサイズ)

■■ 小型の種類(9cmから10cm) ■■
30cm水槽で2匹まで
・日本の小型トビハゼ
・インディアンマッドスキッパー
・ベトナムマッドスキッパー

■■ 中型の種類(13cmから15cm) ■■
30cm水槽で1匹まで
・日本のミナミトビハゼ:13cm

■■ 大型の種類(18cmから22cm) ■■
45cm水槽で1匹まで
・アフリカンマッドスキッパー
(別名ジャイアントマッドスキッパー)

他にも熱帯魚ショップで見かける種類はいますが、飼うのに向いていない種類でも普通に売っているので注意してください。

その1 置き場所を考えよう

コンセントの差し込みは3つ使います。
電気を使うので、水そうを置く場所は家族とそうだんしよう。水そうからコンセントまでが遠すぎないこと、えん長コードが家にあるかを確認しよう。

水そうを置く場所はグラグラしない事
床に直接おいてはいけません。人の歩く音が強くひびいて魚がこわがります。あまり高いところだと魚のせわができないので、よく考えて場所を決めてください。

その2 道具を用意しよう

水そう 800〜1500円
1匹だけならヨコはば30cm~ 45cm
ガラス、アクリル、プラスチックなど。ふたつきプラケースでもいいが、寒いところに置いてはいけない
水そうのフタ 300円ぐらい
水そうのフタは最初から絶対に必要。
水そうの大きさはよく考える。中に入れるものがたくさんあるので小さすぎると後でこまります。
エアポンプ、エアチューブ、なげこみ式ろ過装置(ろかそうち)、この3つはつないで使います。
エアーポンプ 500~1500円
小さいものにする。強い泡がでるのは×。

エアーチューブ 100~200円
エアーポンプにつける空気のホースです

なげこみ式ろ過装置(ろかそうち)300~500円
写真のものは水作エイトS。似たものにロカボーイ
エアー(空気)の力で水を優しく動かします。高さもちょうどいいので、私はいつもこれを使いますが、エアストーン(泡を出すための石)だけでもいい。
水温計 200~400円
2本用意します。1本はいつも水そうの中にいれたままにして、もう1本は水かえの時にバケツの水の温度をはかるのに使います。
デジタル温度計もありますが、1000円ぐらいします。
カルキ抜きの薬 180~300円
参考写真は、テトラ「コントラコロライン」100ml入りです。

「カルキ=水道水に入っている塩素(えんそ)のこと」
水道の水には、消毒(しょうどく)用に塩素というものが入っています。魚は塩素がとても苦手(にがて)なので、塩素をなくす薬を使って水の中から「カルキをなくす作業=カルキ抜(ぬ)き」をします。 (薬を入れすぎると良くないので、説明書をよく読んでください)

カルキ抜きの方法は、あとでくわしく説明します。

人工海水の素 850~1500円(2kg)
トビハゼを飼うための水は「汽水(きすい)」といって、うすい海水です。普通は、カルキ抜きした水に人工海水の素(海水の粉)をまぜて汽水を作ってください。
人工海水は熱帯魚のお店で売っていて、いろいろな種類がありますが、「テトラマリンソルト」2kg入りは少量パックで使いやすいのでおすすめです。

・汽水のくわしい作り方は後で説明します。

植木ばち 80~150円
トビハゼの休けい場所にします。
1匹につき1つ必要です。
学校で使うような素焼き(すやき)の植木ばちがよいです。
大きさは、植木ばちの直径が「大人になった時のトビハゼの体」より少し大きいものをえらびます。

・家にある植木ばちを使うばあい、殺虫剤や農薬がかかっているかもしれません。そのばあいは洗っても使えません。できれば新しく買ったほうがいいです
ウールマット
熱帯魚用のウールマット 150~500円(量による)
うえきばちの底にしくために使うので少しの量でいいですが、フタのすきまをふさぐのにも使えるので、1つ買っておくと便利です。
サンゴ砂 か、海砂 500円~(量による)
写真はサンゴ砂ですが、すこしツブがあらすぎます。トビハゼはもっと細かいもののほうがうれしいと思います。
「はかりうり」をしてくれる熱帯魚のお店があれば、 1キログラム買うだけでかまいません。
海砂とサンゴ砂を同じ量づつまぜてもいいし、サンゴ砂か海砂、どちらか1つでもかまいません。
※海砂=細かい、砂丘の砂のような白っぽい砂
植木鉢の上に置くための石をひろう
なるべく平たい部分があって、なめらかなものをえらびましょう。
カドがあったり、ギザギザがあると、飛び乗った時にケガしてしまうからです。大きさは、用意した植木鉢の口の半分より小さいもの。

ひろってきたら、水でよくあらって汚れをおとしましょう。※洗剤やせっけんを使ってはいけません。
アーム式ライト
ライト
窓辺(まどべ)など明るい場所に置けるならライトは無くてもかまいません。夏は昼間に暑くなりすぎないよう注意しましょう。
買うなら気温にあわせて高さを変えられるのでアーム式ライトがおすすめ。水そうのサイズや高さに合わせてえらびますが、電球はLEDにします。白熱灯(はくねつとう)はとてもあつくなるのでダメ。
バケツとはかり
バケツはかり
はかりは料理用のものでかまいませんが、なるべく一番小さい目もりが1グラムのもの。
なければ5gでもかまいませんが充分注意してはかりましょう。
バケツは1リットルごとに目もりのついたもの。
どちらもたいてい家にあるので、家の人に聞いてみましょう
熱帯魚用のオートヒーターと、ヒーターのカバー
(あわせて1500円ぐらい)
熱帯魚用のヒーターは2種類あります。
「ヒーター1つだけですぐ使えるもの」と、「ヒーターとは別にサーモスタットという機械が必要なもの」があります。

ヒーター1つだけですぐ使えるものはオートヒーターと呼ばれ、25.5度 や、26度 など、コンセントにつないだだけで決まった温度にしてくれるので、なれるまではこれを使いましょう。

ヒーターのカバーは、魚がヤケドしないために必要なので、ぜったいつけてください。(写真の左側がヒーターのカバーです)

道具を用意しよう/まとめ

・水そうの置き場所を決める
<用意するもの>
・水そうとフタ または プラケース
・エアーポンプ(小さいもの)
・エアーチューブ(1メートルくらい)
・ろ過装置(水作エイトS、ロカボーイS)
・水温計2本
・熱帯魚用のカルキ抜きの薬
・人工海水の素
・すやきの植木ばち(魚の数だけ)
・熱帯魚用のウールマット
・細かい海砂か、細かいサンゴ砂
・石ころ(拾ってくる)
・ライト
・バケツ、はかり(家にあるかたしかめる)
・オートヒーター、ヒーターカバー

水そうに使うものは水で洗うこと

石けんや洗剤を使って洗ってはいけません。
少しでも洗剤が残っていると魚に危険です。
電気せい品は洗ってはいけません。
(ヒーター、ランプ、エアーポンプは洗わない)

次は、トビハゼの乗る台のつくりかたです。

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